「AKB48 あなたがいてくれたから」兒玉遥の章について

書籍「AKB48 あなたがいてくれたから」はメンバーの「挫折を経験したとき、彼女たちを支えてくれた大切な人との感動秘話を収録したインタビュー集」ということなのだが、これに兒玉遥のインタビューも収録されている。

兒玉 遥―恩師が言ってくれた「努力の天才」になるために

今年の生誕祭を見た人はだいたいどういう話か分かると思うが、この書籍にはこれまで知られていなかった話も登場しており、興味深い。が、内容を書いてしまうのでネタバレになるのでここでは書かない。

ただ一点。これは去年の東京ドームコンサートのパンフにもあった話なので書いてもいいと思うが、公演で兒玉遥ではなく咲良を見る人が多かったという話について。この本では総選挙後にそれを感じるようになったという話が出てくる。これにより本人は公演で一番輝く人を目指すわけだが、ただ、実際のところはどうだったのか。

実を言うと私も総選挙後の公演で咲良を中心に見ていた一人である。ただ、それは咲良がパフォーマンス的に兒玉遥よりも特段優れていたからというわけではない。当時から咲良は表情の作りも良く、またキャラからは想像できない激しいダンスも出来たし魅力はあったが、それが故に咲良を見ていたわけでは無かった。

では、なぜかというと、単純な話で総選挙後は咲良は休演が多くなったからである。外仕事が増えて公演は少なくなった。そのため、咲良が出る公演は倍率も上がる。この時期に入れた公演で咲良を見れるのは比較的珍しかったので、よく見ておこうと思っただけである。もちろん、総選挙４７位に入ったのはなぜなのか、その魅力を知りたいということもあった。総選挙をきっかけに劇場に来た人もいただろうし、そういう人はまずは咲良を見ようとしただろう。結局は総選挙にただ一人ランクインしたことが公演でも咲良に注目を惹きつけたと言える。

その状態は９月ぐらいには解消され、咲良がいる公演も普通になり、気がついたら私は兒玉遥ばかりを目で追う状態に戻っていた。それほどはるっぴ推しとは言えなかった時期でも私はつい兒玉遥ばかりを目で追ってしまっていたので、あえて兒玉遥が出ていない公演を選んで見に行ったこともあるほどだ。それだけ魅力的な動きを彼女はしていた。

ただ、昔と今では兒玉遥のパフォーマンスはかなり違う。それは本にもあるように、咲良を意識したためだ。咲良は以前から表情を出したり遊びの動きを入れるのがとてもうまかった。それはミュージカル出身というのもあるのだろう。そういう部分をはるっぴは今はたくさん取り入れている。公演で一番輝く、という目標に向けて努力を今も積み重ねていることはパジャマドライブ公演に入ってよくわかった。どんどん進化していくので、公演にはやっぱり定期的に入りたい。

AKB48 あなたがいてくれたから